またしても着物リメイク。。。
うちは決してリメイク屋さんではございません(笑)
たまたまです。たまたまリメイク好きなお客様が集まって来てるだけです。
というか、リメイク以外のものは企業からの依頼品が多かったりするのでお見せできなかったりとかね、一応色々あるのです(^-^;
さてさて。
先日のボタンホールの記事でちらっとお見せしたので、リメイク続きで行きます。
着物リメイクで、DJイベントに使用する紳士服のベストとパンツを作成しました。
チェックのベストとパンツです。
これも今年の冬に作成したものです。
わたくし、DJ界の事はちんぷんかんぷんなのですが、何やら昭和歌謡がキテるらしい。
と、言うことでお客様に見せてもらった写真を元にして作成しました。
着物地は私が探してきました。
着物リメイクで紳士服というのは初めての試みだったので、なかなかイメージ通りの着物地が見つからなくて大変でした。
パンツの中身。
レディースではあまり見かけない天狗鼻とマーベルト仕様です。
天狗鼻というのはフロントホックの他に内側で留めるボタンホールがくっついてるパーツで、デザインは色々あります。
マーベルトはウエストベルトの裏側に配置する別布で、これも種類が色々あるのですが、近年一般的に見かけるウエスト部分にシリコン素材を使って滑り止めを兼ねているタイプのものをマーベルトと称するそうです。
ウエスト周りだけ見ても、レディースとはだいぶ違いますね。
詳細は省きますが組み立てる工程もだいぶ違うので、初めて紳士物のパンツを作る方は少し戸惑うかもしれません。
ですが、紳士物のパンツはウエストの幅出しがしやすい構造になっています。そのために、後ろ中心の縫い代が多めに確保してあるんですね。
こちらはパンツの膝裏をつけてるとこ。
ここは糊付けです。
糊を買うのを忘れてて、自宅で作成しました(^-^;
ちょっと濃かった。。。
画像右側が糊の試し貼りをしてるとこ。糊付けすぎ。
左側が貼付けた後。
表地よりも裏地の方がほんの少し幅が広くなっています。キセの代わりと捉えて良いかと思います。
それを表地の幅に合わせて貼付けていくので、ウエストラインで少しイセ気味につけることになります。
なのでここは液状の糊が使い勝手が良いですね。濃度の調整も出来るし。
続いてベスト。
ベストはねぇ。。。
めちゃめちゃ大変。
婦人服のベストのつもりで取り掛かると後悔しますorz
本格的な仕立てにするともう収集つかなくなるので、毛芯は使わずに接着芯仕様にしてあります。
パターンも少し簡略化したので、衿もイレギュラーな付き方になりました。
レディースとは何から何まで違うので、何をどう解説してよいやら。。。
工業製品の紳士ベストがどのような製造工程になっているのかが今ひとつよくわからないのですが、今回は文化服装学院の紳士服のテキストに掲載されている工程を採用しました。
とは言っても、テキスト通りにするとかなり工程が大変なので、洋服としての機能を損なわない程度に且つ時間を短縮出来るように少し変えてあります。
本格的な紳士服に興味のある方は、文化のテキスト通りに作成してみると良いですよー。
なぜにオーダーの紳士服が高いのかがすぐに分かります。
だってさ、ほぼ手縫いかよ!!泣 ってくらい、想像以上にミシン使いません 笑
こちらは胸ポケット。
ちょっと潰しすぎちゃったけど。
着物地は生地幅が狭いので、柄行が大きいと柄合わせできないことがあります。
今回もポケットは胸ポケットしか合わせられませんでした。
紳士用ベストは後ろ身頃が裏地やスレキの場合が多いのですが、今回は着物に付いていた八掛を採用して、裏地に縞スレキを採用してあります。
それにしても今回は婦人服と紳士服の違いを改めて再確認出来て、本当に勉強になりました。
テーラーのおっちゃんってこんなの毎日やってるなんて、ほんとに凄い。頭が下がります。
でも大変だったーーー!
で、ここからが本題。
ただ他人の作ったもの見せられてもね(^-^;
つまんないよね(笑)
ご家庭で紳士服にチャレンジしてみようと思っている方は、金子俊雄氏の「本格メンズ服」と「オールシーズンのメンズ服」がおすすめです。
省ける工程をそぎ落としながらも、これまでの家庭洋裁本とは比べものならないきちんとした紳士服が作れます。既製服に近い仕上がりかな?といった印象。
写真解説入りで非常にわかりやすいです。
ジャケット類は上級者向けですが、カットソーやシャツ等もあるので、ビギナーさんでも楽しめる本だと思います。
ご主人の服を作るのでしたら1冊持っておいて損はないでしょう。
本格的なテーラーメイドを知りたい方は、文化のテキストがおすすめです。こちらは本当のテーラーメイドです。私は、迂闊に手出ししてはいけない世界だなぁと感じました。
そもそも、製図出来ないと使えません。そして紳士服の製図は婦人服とは別物ですし。
なかなかハードルは高いですが、間違いなく既製服以上のものが仕上がります。
それ以外では、嶋崎隆一郎氏の「男の○○の本」シリーズもかなりおすすめ。
こちらはパーツ名称や副資材のお話が詳しく載っていて、読んでいて楽しいです。
作り方の解説が写真ではなくイラストなので、中級者以上の方向けかな?
このお二方によって、ホームソーイングにおける紳士服の立ち位置がぐいっと底上げされたのは間違いありません。
10年くらい前まではそれはそれはもうひどかったもんね(笑)
ご主人が見せびらかしたくなるような服を1着、仕立ててみませんか?(^_-)☆
、、、、私は滅多に作らんけどね、、、(-.-;)
オットよすまぬorz
オットの服より自分の服よっ!!!
という方(笑)
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