バイアステープの使い方いろいろ

バイアステープの使い方いろいろバイアステープのコツ
バイアステープの使い方いろいろ

バイアステープには様々な使い方があります。ここでは主に洋服に使用されるバイアステープの使い方をご紹介しようと思います。
ニットテープも似たような使い方をしますが、バイアステープとは少し特性が異なり間口が広くなってしまいますので、ここでは一般的な布帛のバイアステープに特化してご紹介します。

スポンサーリンク

玉縁始末

バイアステープの使い方 玉縁始末
バイアステープの使い方 玉縁始末

最もポピュラーなバイアステープの使い方である玉縁始末です。パイピングやバインダー始末という言い方をする場合もあります。上図では衿ぐりと袖ぐりの裁ち端の始末として、表から玉縁が見えるよう装飾的に用いられています。一般的には共布を用いる場合が多いのですが、敢えて別布を用いてアクセントにする場合もあります。
図では玉縁の上にコバステッチをかけて縫い合わせてあります。この縫い方は、中縫いをせずに四つ折りのバイアステープを挟んで縫い付けたり、バインダーというミシンアタッチメントを使用して縫うことも出来るので手早く仕上がる方法のひとつです。
これとは別に、コバステッチではなく落としミシンで縫いとめる場合は、必ず先に中縫いをする必要がありますのでミシンが二段階にかけられることになります。バインダーではこの縫い方は出来ませんが、ふっくらとした上品な仕上がりになります。

裏バイアス始末

バイアステープの使い方 裏バイアス始末
バイアステープの使い方 裏バイアス始末

こちらも良く利用される裏バイアス始末です。裏バインダー始末という言い方をする場合もあります。この始末の方法は、主に衿ぐりや袖ぐりなどの見返し始末の代わりとして用いられる場合が多いです。見返しのように表にめくれてくることもなく、洗濯などのお手入れもしやすい仕様に加えて、表にステッチが出るのでカジュアル衣料に用いられる事が多い始末の方法です。
縫い方は2通りあります。上図Aはバイアステープが三つ折りの構造になります。
一方、Bの方はあらかじめ二つ折りにしたバイアステープを身頃と縫い合わせてあります。この方法は裏面に折り返した際に、裁ち端をくるみこむという作業が不要なので手早く仕上がるという利点があります。テープでのくるみ込みの幅が安定しにくいニットの衿ぐりなどにも良く利用されます。ただし、テープが完全に二重になるので、生地によっては厚みが出てしまいます。どちらかというと薄地向きですので、使用する生地を良く検討しましょう。

フラットカラー衿ぐり始末

バイアステープの使い方 フラットカラー衿ぐり始末
バイアステープの使い方 フラットカラー衿ぐり始末

バイアステープはこのような衿ぐりの縫い代始末にも良く利用されます。始末の方法は裏バイアスと同じですが、身頃とバイアステープの間に衿を挟み込んで一緒に縫い合わせます。

縫い代の玉縁始末

バイアステープの使い方 縫い代の玉縁始末
バイアステープの使い方 縫い代の玉縁始末

玉縁始末は裏地の付かないジャケットやワンピース等の縫い代の始末にも頻繁に利用されます。上図では半裏のジャケットを例にしていますが、主に外で脱ぐことの多いジャケットやコート類で、一重仕立てのものや半裏・背抜き仕立て等の始末にぴったりです。ロックミシン始末よりも手間がかかるぶん、既製品としては価格も高くなる傾向があります。また、ワンピース等でも身頃だけに裏地が付くような場合は袖ぐりはロックミシンではなく玉縁始末をする場合があります。いずれにしても、玉縁での縫い代始末は裏地を使用して細く仕上げます。

コートの裾始末

バイアステープの使い方 コートの裾始末
バイアステープの使い方 コートの裾始末

裾をふらし仕立てにしたロングコートの裾始末の一例です。この始末は通常は裏地の中に隠れて見えない所ですが、ロングコートですと裾の動きが大きく、ふらしの裏地がめくれやすいので、上図のように裏地と共布のバイアステープで裁ち端と裾芯を覆うように据えます。又は、単に裾の折り代の始末として裁ち端を玉縁始末する場合もあります。

ベビースタイ等の小物類

バイアステープの使い方 ベビースタイ等の小物類 
バイアステープの使い方 ベビースタイ等の小物類 

小物類にもバイアステープは多用されています。特に、ベビー雑貨やベビー服などは小さくカーブが急なものも多く、とても縫いにくい場合があります。上図のようなベビースタイ等はその端的な例です。始末の方法はごく一般的な玉縁始末なのですが、ここまで急激なカーブだと中縫いするのが難しくなります。実際の縫い方については別記事に譲りますが、このようなアイテムはカノコラッパと呼ばれるアタッチメントが活躍します。

パイピング始末(コードパイピング)

バイアステープの使い方 パイピング始末(コードパイピング)
バイアステープの使い方 パイピング始末(コードパイピング)

バストの切り替え部分にパイピングコードを挟み込んだパイピング始末です。芯となるコードをバイアステープでくるみ込んでパイピングコードを作成しておき、身頃の切り替えの間に挟んで縫いこみます。洋服でも見かけますが、特にバッグや雑貨、インテリア等で頻繁に使用されます。
コードパイピングの場合は専用の押え金を使用して縫うことになります。パイピングコードはバイアステープでくるまれていない、コード自体に装飾を持たせたデザインのものも多数販売されています。

さいごに

様々な箇所で使用されているバイアステープですが、基本的な仕様は「玉縁」「裏バイアス」「パイピング」の3種類です。それぞれの実際の縫い方やバイアステープの作成方法等については次回以降、一つずつまとめていきます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました