YouTubeの方でリクエストを頂いていた玉縁ボタンホールの作り方を、数回に分けて解説します。
という事で、いろいろ考えてみた訳ですよ。
玉縁ホール作るのってどんな人?って。
ごく一般的な流れだとね、玉縁ホールってなんか難しそうだからミシンのボタンホール機能使おう!ってなるでしょ?実際のところ、家庭用ミシンのホール機能って格段に性能あがってるし。
なんだけど、秋冬物のジャケットとかコート類になってくるとどうにもミシンのボタンホールでは貧弱になってしまう。そもそも分厚い前端がミシンの押え金の下に入らない。
なら手縫いボタンホールはどうかというと更に難しい。玉縁ホールは高級な服にしか使用されないとか、オーダーメイドならではのなんちゃらとかそんなのどうでも良くて、初めは至極後ろ向きな理由(笑)で玉縁ボタンホールに挑戦する人が圧倒的に多いのかなぁと。
そういう選択肢をする人はきっとまだまだ「何でも縫えるよ!」っていう感じでは無いのだろうと思うのですよ。中には洋裁始めて間もないけど冬突入するからコート縫いてぇーーー!って人だっていると思う。
そんな人向けに、手順だけ説明したところで一人で縫えるとも思えないのです。己の過去の惨敗記録を辿ればそれは断言できますわ。ハイ。
なのでけっこう詳細に解説してあります。←動画が長くなったいい訳
準備編はボタンホールA/ボタンホールBの共通事項です。ではまず動画からどうぞ。
※実際の準備編は4:20あたりまでです。それ以降は玉縁ボタンホールAの解説に突入してます。
玉縁ボタンホールを作ろう!と思った時にちょいと確認してほしいのが、前身頃の接着芯です。コート類だと比較的しっかりした芯を使ってるケースが多いんじゃないかと思いますが、軽めのアイテムで接着芯が薄い場合は補強芯を入れた方が縫いやすいんじゃないかな。
というかそもそも「え!接着芯って厚さ変えるの!?」っていう人もいると思う。あ、ドキッとしたあなた。心配しないで!意外とそんなもんだから(笑)
どこにどういう接着芯を使うかって話は私のブログではまだ詳細解説を書いてないので、文化出版局から発売されている「接着芯の本」ってのを見ると良いよ。かなりおすすめ!
という事で玉縁ホールに戻ります。
身頃の接着芯が薄手の場合は、あらたに増し芯をしましょう。ホールの補強というよりは切込みを入れる事によって負荷がかかる四つの角の為の補強です。少ししっかりした芯を貼ると良いと思います。
必ずハギレに試し貼りしてみて、表側に影響が無いか確認してね。あまりハードな芯を貼ると、そこだけパキパキに張りが出ちゃうからね。
玉縁布にも接着芯を貼るんだけど、これは身頃の接着芯との兼ね合いを見ます。最初から適度に厚みがあってしっかりとした生地であればわざわざ芯を貼らなくてもOK。身頃にややハードな芯を使っている場合だと、玉縁布には薄手の芯を貼った方が良いかもしれない。同じようにハードな芯を貼っちゃうと、出来上がりがゴロゴロして硬くなっちゃう。
要はバランスです。ハードな芯を貼ったからと言って作れない訳じゃないので、記憶にとどめておく程度で。
因みに、動画で使用している身頃と見返しの芯は、洋服には少しハード過ぎるかも。手近にあったものを貼ったのでご了承くださいね。
接着芯がOKだったら次に行きましょ。
次は玉縁に使う布のお話。ボタンホールAでは細長く切ったバイアス布を、ボタンホールBでは四角く切ったこれまたバイアス布を使用するのが基本です。
いずれもバイアス地を使用します。理由は馴染みが良いから。ボタンホールBの場合は柄合わせや配色のために縦地の目を使う事もあるんだけど、とりあえず最初はそういうの気にせずバイアス地を使ってください。
このびみょーな伸縮加減があることによって、いろいろとアレな所をカバーしてくれます。
いずれもあんまりうにゃうにゃと伸縮し過ぎても困っちゃうので、軽くアイロンで伸ばしてから使うと良いです。
準備編は一応ここまで。動画の後半の解説は玉縁ボタンホールAに譲ります。
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