絽の羽織から蝶が舞うワンピース

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もはや秋も深まってまいりましたが、絽の羽織からノースリーブのワンピースをお仕立てしました。
ボディに沿ってひらひらと蝶が舞う素敵な1着。

 


 

絽や紗の着物地は透け透けなので、洋服への仕立て方もいくつか考え方があります。
裏打ちしてしまってから仕立てるのが最も手軽で神経を使わない方法かなぁと思います。裏面が透けないというのは仕立てる側にとってはやりやすい。
ただし、軽やかさは多少犠牲にします。
裏打ちしても接着芯のように生地と生地が張り付いている状態ではないので、透け感のある生地の軽やかさが消えるわけではありませんが、裏打ち布とひと組で1枚の生地という印象になるかな?
やっぱりね、裏打ち布が表地と追従して動くので、エアリー感は少なくなります。でもそれが良いとか悪いという事ではなく、デザインによるという事です。

 

もう一つは、今回のように一重仕立てにしてしまう方法。
透ける素材の一重仕立ては簡単なようでいて簡単じゃない。見返しや接着芯は全てNGですし、縫い代に切込みを入れるのもNG。縫い代が1mmずれただけでもかなり目立ちます。
縫い代始末の方法も見せ方とコスト面から追っていきます。今回は最もベーシックなロック+割り始末にしました。無駄に時間的なコストをかけるとこを回避した結果です。
透ける素材なので、当然縫い代も透けて見えるわけで。縫い代が重なっている部分は色が濃く見えます。なので出来るだけ縫い代幅を目立たせたくない場合は、細い折り伏せ縫いにして縫い代は全てまつりで始末するか、同じく細い袋縫いにすると縫い代面積が減ってよりすっきりと見えます。ただし折り伏せも袋縫いも、生地が4~5枚重なった状態になるので、その分見える色が濃くなります。
これは下に重ねる色目によっても見え方は変わってくるので、このあたりの効果とチョイスはケースバイケースといった感じ。
一重で仕立てると、動いた時にインナーのワンピースと表生地が違った動き方をするので、より透け感を強調させて空気の層を感じさせる事が出来ます。

 

今回のワンピースは気分によって重ねる色を変えたいとのご希望だったので、インナーワンピースを完全分離させたタイプです。インナー用のワンピはお手持ちのものが使えるようだったらこのまま納品と相成ります♪

フルオーダーのお仕立ての時はいつもそうなんだけど、縫ってる時間よりも考えてる時間の方が遥かに長い。同じような生地で試作というのも不可能な場合が多くて、高価な着物地を一発本番で裁断という場合も珍しくありません。
トワルでフィッティングした時は良い感じでも、本番生地でどうなるかはやってみないとわからないっていうね。。。^^;
もともとの値段を考えると手が震えるので(笑)、考えないことにしてます。

 

 

おまけ

 


 

–観月–
前日の十五夜、お月見しましたか?我が家ではお団子ときぬかつぎをお供えして、オットと二人で観月の宴を開催しました。
とはいっても、東北の夜は既に寒いので、本当はお月様そっちのけでリビングで飲んでました(笑)
きぬかつぎ、おいしかったー。お団子は白玉粉から作ると美味しいよね!
今日はおやつに残ってる白玉粉でお汁粉つくりまーす。たのしみー!(ΦωΦ)

 

 

 

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