ニットの地直しその1

地直しと地の目

梅雨の晴れ間!良いお天気ですね~♪
気分も晴れやかなうちに、しんどい作業をやってしまうぞーーーー!!!オー!!
と、一人孤独に気合を入れて見ましたが(^^;)

さてさて。本当に本当に久しぶりなのですが、how-toを更新しようかと思い立ち。
いや、ちがうか。
ニット用の販売パターンを制作していたら、ニット生地の地直しや斜行についての記載が、このソーイング日記にもパターンに付属するソーイングブックにもどこにもないことに今更気づき。。。(^▽^;)
手書きのままほったらかしてた草稿をもとにつらつらと書いていこうかと思います。

 

注:おもしろくないよ!たぶん。ニット迷宮に入り込んだ人だけ読んでね(;・∀・)

 

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ニットのギモン

さて、how-toの地直しと地の目の項目ではすでに布帛生地をメインにしたし直しと縮絨について解説してありますが、今回はニット生地の縮絨についての解説です。
以前更新した地直しや縮絨に関しては↓でご確認くださいね。

地直しと縮絨(しゅくじゅう)

水通し(縮絨)は必要なのか!?

地の目(布目)について

 

ネットでパターンを購入される方でしたら、いろんな情報をお持ちだと思います。

私もあちこち検索してみました。そうすると意外とたくさん出てくるのが、ニットは水通しするのかしないのか?という疑問です。正直なところ、ニット生地を扱ううえで一番迷うのがここの見極めなのでは?と思ってしまいます。

 

ここでこうして解説する以上は、出来るだけ役に立つ情報をと思い、いろいろな資料を読み漁ったりネットでの情報にも目を通してみたりしてふとギモンに思ったことがあります。

ネット上では趣味で楽しんでいる方からセミプロ・プロの方・生地屋さん・クリーニング屋さん、はたまた生地生産現場のプロであろう方まで様々なご意見があるのですが、それぞれに意見が違います。そしてどれも間違ているとは思えないのです。

なぜなのかしら????そしてよくよく考えて、おそらくこうではないかという仮説を立てました。ここからはあくまでも私の主観で解説します。間違っていることもあるかもしれませんので予めご了承くださいね(^^;

 

まず第1に様々なQ&Aを見る限り、地直しや水通しの仕方については言及しているのですが、その後完成した作品をどのように扱うのかまでは言及していない例が結構多い。

第2にアドバイスをする方がそれまでどのような作品を扱ってきたのか。

第3に、これが混乱の大きな原因だとは思うのですが、質問をされる多くの方が、ご自分の購入された生地の種類や素材を今一つよくわからずにニットを一括りにして水通しは○か×かの簡潔な答えを求めているように感じます。

 

斜行について

ホームソーイングにおけるニット素材というものを広く一般的に楽しむ方が増えたのはここ10年ほどでしょうか。布帛に比べてはるかに歴史が浅く、その分、ホームソーイング向けの素材というのがあまり多くなく、縮絨ひとつとってもテクニックを要するのではないかと考えます。

 

ざっくり簡単に説明すると、ニットに関してはアパレル業界で特に嫌われていた「斜行」という現象が発生します。斜行というのは、織りではなく編み組織でしか発生しない現象で、機械で真っ直ぐに編んだのに網目が傾いてしまい、出来上がりは長方形ではなく平行四辺形のように仕上がってしまう状態のことを言います。特に天竺で発生するそうです。

原因は糸の撚りのバランスが関係してくるのですが、あまり面白くない話なので省略させてください。

 

この斜行はおそらく皆さんも経験したことのある方が多いであろう、Tシャツの脇線のゆがみとして顕著に製品に現れます。こうなってしまうとクレームの対象になってしまうので、生地メーカーさんもアパレルメーカーさんもとても神経を使っていたそうです。

 

斜行

斜行は生地が水分を含むことによって繊維が撚りを戻そうとして発生します。(もちろん要因はほかにもあるのですが)

一度斜行した生地はそうそう簡単には元に戻りません。戻すのにとってもとっても苦労します。各メーカーさんは専用の機械を使ってこの斜行を直しているそうです。

なので、ニットに水通しをしないというのはこの斜行がなるべく出ないようにということを念頭に置かれているのではないでしょうか。

 

確かに、天竺ボーダーが裁断前に斜行してしまったら、もうどう裁断するべきか悩みすぎて10円ハゲができてしまいますね。

 

メーカーの現場では・・

さて、斜行に関しては後でもう少し詳しく触れることにして、アパレルメーカーでのカットソー製品の制作現場を覗き見してみようと思います。

アパレルメーカーさんでは、生地ごとに収縮率を計算して縮むと見込んだ分だけ綿密な計算の元に型紙を大きく作成しています。つまり、完成してすぐではなく一度洗った後の寸法が本来の意図したサイズであるという事。(これは縫製後、販売前に製品を洗う行程があるか無いかでも違います。ダメージの雰囲気を出す製品洗い加工をしていると、販売時に狙った寸法になります。)

洗いだけでなく、縫製工場での縫製工程も関係していて、カットソー製品はとにかくよくプレス(アイロン)をかけます。大量のスチームを出してバキュームでスチームを吸い取って。そうするとどうしても生地は縮んでしまうのです。

ということを考えると、縮んでも良いように少しゆとりの大きいサイズで作って水通しはしないという考え方も納得な訳です。

 

一般家庭では。。

お次は販売されたTシャツを買ってきた後の姿を見てみましょう。チビッ子たちは汗かき怪獣です。1日に何度も着替えるので、哀れなTシャツ君たちは毎日毎日お洗濯されて干されての繰り返しです。さて。ここでギモンがわきますね。あれ!?洗ったら斜行するんじゃ。。。そう、その通りです。生地によってははっきりと斜行します。もちろんしない製品だって沢山あります。が、斜行するからといって洗わずにTシャツを着るなんて無理ですし、むしろ洗濯頻度は全アイテム中No1といってもいいくらいですね。Tシャツさんは必ず水に浸かる運命にあるわけです。

 

 

 

はい。今日はここまで!

ってーか、何一つ解決してないやん!!!ヾ(`ε´)ノヾ(`ε´)ノヾ(`ε´)ノヾ(`ε´)ノ

というご意見はごもっとも。。。

やっぱり1回の更新では無理でした。。。ゴメンナサイ。。。

次回、ニットの水通しをするしないの決め方・単糸と双糸について・パターンのサイズ調整などの解説をします。

次回も面白くないよ!お楽しみに!

 

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