オーダーワンピース&チュニック

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こんにちは。日中もだいぶ涼しくなってきました。
昨日は十五夜でしたね。お月見しましたか?

石巻は日中にバケツをひっくり返したようなどしゃ降りになったのでお月見は諦めていたのだけれども、夕方近くなったら雨も上がって嘘のように雲が引きました。

ちょっとびっくり。

近所でとってきたススキと栗をお供え。

お月見と言えば衣被(きぬかつぎ)を供えるのが古いならわしなんだけれども、我が家には栗しか無かった。。。orz
衣被といういのは里芋の事です。

他にも果物やお野菜、お団子をお供えしたりしますよね。

白玉粉も無くて、買いにいく時間もありませんでした(^^;

現代人と言うのはつくづく時間に追われてるなぁと感じます。
オットにススキをとってきてけろ!と頼んだら日本酒も買ってきてくれたので、月を呑む観月の宴を開催しようかと思いましたが昼間の雨でウッドデッキに出られず。

ただの晩酌と相成りました(^^;
あ、ちなみに。

今年の満月は正確には17日です。

厳密には中秋の名月が満月になることはそう多くはないですよね。
夏には夏のしつらいを、秋には秋のしつらいを。

生活のなかに季のうつろいを感じたいと思うのですが、コレがなかなか。。。

日本の四季は4つじゃないんですね。

お好きな方は詳しくご存知だと思いますが、日本には72もの季節のうつろいがあるのですよ。
あ、話がだいぶ脱線しました。

気になる方は二十四節気七十二候で調べてみてくださいね(^^)

さて、お陰さまで今はちょっとだけ忙しく動いていますが昨日はようやくオーダーのワンピースとチュニックが2点ほど完成しました。
どちらも同じお客様からのご依頼です。
2点とも、サイズもデザインもオリジナルのフルオーダーで、ともにトワルを組んでフィッティングしてから製作しています。
毎回、オーダーものは写真を撮る間もなく包装して納品してしまうのですが、今回は珍しく時間があったので(^^)

こちらは煉瓦色のリネンを使用したワンピースです。

今年のトレンドカラーでもありますね。

これよりも以前に作成したバルーンスカートが気に入っているとのことだったので、それを元にしてワンピースのパターンを起こしました。
見頃のみ裏付きの仕様です。
実はコレ、まだ紐通しをつけていないのでウエスト位置が安定していません。

こちらはチェックのリネンと天竺ニットを組み合わせたバルーン袖のチュニックです。
袖裏にだけ裏地を使っています。

袖裏にも薄手の綿生地を使用したいところではありますが、重ね着をすることが前提なので滑りの良さを重視しています。
そして金額はご想像にお任せしますが、カジュアル衣料にあるまじきお値段です(^^;

ご自分で洋服を作る方なら、この2点をみて何もフィッティングするほどのアイテムでは、、、と思うことでしょう。

そこまでする理由はいくつかあります。
まずはお客様のサイズ。撮影したボディは9号前後なのですが、ふっくらした方なので実際はそれほどゆとりのあるデザインではありません。
素敵なデザインの洋服を見つけても、サイズが合わなくて買えないという方は意外に多いのですよ。

今回のデザインは体型に沿わせたものではないのでそれほどでもないのですが、ふっくらした方のパターンはなかなか難しいのです。
それと、このお客様は必ずご自身でデザインのイメージを考えて下さるので、そのイメージ通りに仕上がるかどうかを見極めるためにもトワルを作成してフィッティングしています。
口頭ではなかなか伝わりにくいので、打ち合わせ時にいつも落書きしてもらっています。
当たり前の事なんだけど、その落書きの中には構造線とか切り替え線らしきものは一切入っていません。

タックもダーツもギャザーすら入っていません。

シルエットもあやふやです。

パフ袖なのかバルーン袖なのか、ギャザーなのかタックなのか。

聞いたとしてもお客様自信がわからない場合が多いのです。
当たり前です。デザイナーじゃないのですから。

それが普通なのです。
中には、細部のデザインから着丈、仕様に至るまで細かく指定してくださる方もいらっしゃいますが、それはごくごく稀なケースです。

そのあやふやな情報から、性格なデータを抜き取るのが仕立て屋の仕事です。
たいていのお客様は、アウトプットがうまく表現できなくても頭の中にはイメージした映像があるものなので、そこを読み取ってその場でイラストを起こす訳ですね。
読み取り作業が正確に出来ていれば、「そう!!コレコレ!!!」と言っていただけるのですぐにわかります。

今一つ反応が悪ければ、それは違うということ。作業のやり直しです。
不思議なもので、こちらが雑談しながら落書きをはじめるとお客様の方でもイメージが溢れてくるものらしく、最初とはまったく違うアイテムになることも珍しくありません(笑)

さらに、お客様の好みや体型、用途に合わせてもっと良くなるようなデザインを提案することもあります。

でもこれって、その方の好みや性格、交遊の広さ、仕事内容、果ては趣味や家族構成などを知らなければ出来ない事なんです。
だからといって根掘り葉掘り聞き出すのは絶対に絶対にNGですよ。

だって自分も嫌でしょ?そんなことされたら。
こういうのはわざわざ探さなくても会話のなかにぽろぽろと落ちてるものなんです。

打ち合わせが終わって、雑談しているときになってはじめてそのお客様が本当に望んでいることに気付く場合も少なくありません。
たいていのお客様が欲しいのは、職人としての高い技術力でも、依頼して正確に出来上がってきた洋服そのものでもないということ。その先の何かなのです。
なんて、偉そうなことを並べ立てましたが、私はプロの仕立て屋ではありません。

あえてジャンル分けするなら、洋裁家の部類に入るのだと思うんですが、仕立てからパターンから教育まで、要は洋裁何でも屋さんです(笑)

洋裁隙間産業ですね(^^;
若い頃に教員をやっていましたが、そこで学んだことは大きいです。

技術云々ではなく、人を視る力を身に付けました。コレは大きな財産です。

あ~もう着地点が見えなくなってきました。

写真載せるだけ!と思っていたのに。

ガツっと書きたいことはあるんだけどなかなかそうもいきません。難しいね。

なんとなくでも、こんな過疎blogをわざわざ見てくださっている危篤な方の参考になれば嬉しいです(^^)
あ~、もうこんな時間!サボっている場合じゃない。

今日は請求書に見積もりに図面に仕様書。

終わる気がしませんがガンバリマス。。。orz

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